「サービス提供責任者(サ責)」という役職を、ご存知でしょうか。
訪問介護事業所において、利用者様・ヘルパー・ケアマネジャーの
間に立つ、極めて重要なポジションです。13年間、経営者として、
このサ責という役職をどう見てきたかをお伝えします。
サ責の仕事は、想像以上に多岐にわたる
サ責の本来の業務は、訪問介護計画書の作成、ケアマネジャーとの調整、
ヘルパーへの技術指導、利用者様・ご家族からの相談対応です。
しかし、実際には、これに加えて
現場(訪問介護)に自らも入り、さらに新規営業まで任されることが
少なくありません。事業所によっては、経理関係までこなす方も
いるほどです。
利用者様とヘルパーの間の板挟みになりながら、緊急対応で
予定が急に変わることも日常茶飯事です。それだけ幅広い業務を
一人でこなす分、サ責には高い能力が求められます。
サ責を目指す、打診されたときに知っておきたいこと
サ責は、幅広い業務をこなせる分、キャリアアップの選択肢が
広がるポジションです。実際、サ責としての経験を積んだ後、
独立して自分の事業所を持つ方も少なくありません。
一方で、利用者様とヘルパーの間に立つ
「調整役」であるがゆえに、人間関係の難しさに直面しやすいポジションでも
あります。現場のヘルパーとの関係がこじれると、利用者様を巻き込む
形で、板挟みがさらに深刻化することもあります。
サ責を目指す、あるいは打診されている方は、業務内容の幅広さだけでなく、
「調整役」としての人間関係の難しさにも向き合う覚悟を持っておくと、
心構えとして役立つと思います。
サ責が抱える、独特のストレス
サ責という立場は、利用者様とヘルパー、両方の間に立つ調整役
であるがゆえに、独特のストレスを抱えやすいポジションです。
現場のヘルパーとの人間関係がこじれると、
利用者様を巻き込む形で、双方の板挟みがさらに深刻化することがあります。
経営者・管理者として、こうした構図を何度も見てきました。
実際に、こうした人間関係のこじれから精神的に追い詰められ、
「辞めたい」と言い出したサ責の方もいました。能力の高さだけでは
乗り越えられない、対人関係の難しさがあるというのが、
このポジションの現実です。
まとめ:サ責は、キャリアの分岐点になり得る役職
サ責という役職は、介護の仕事の中でも、特に幅広い能力が求められる
ポジションです。それだけに、独立という次のキャリアに
つながることもあれば、人間関係の難しさから心が折れてしまうことも
あります。
もしサ責を目指す、あるいは打診されているなら、業務内容だけでなく、
「調整役」としての難しさにも向き合う覚悟を持っておくと良いと思います。
訪問介護の仕事全般のきつさについては、こちらの記事もあわせてご覧ください。
訪問介護の仕事がきついと言われる理由、13年経営した立場から
carejoblink.com
- 執筆者
-
神野司(かみの つかさ)
大阪で訪問介護事業所を13年間経営。2018〜2022年は東京の高齢者デイサービス代表も兼任し、大阪・東京両方で採用面接を50例以上経験。
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